9月の売り圧力で米国の現物ビットコインETFが3日間で4.5億ドル流出
米国の現物ビットコインETFは9月8〜10日の3営業日で、純流出が約4億5,000万ドルに達した。直前まで続いていた強い資金流入の流れが途切れ、週後半にかけて売りが加速。9月10日だけで2億8,260万ドルの解約が発生した。
前週(9月4日終了週)は純流入が約9億8,700万ドル。9月3日には1日で7億3,090万ドルの大幅流入もあったが、数日でその勢いのほぼ半分が失われた格好だ。
流出の内訳を見ると、9月8日は4,660万ドルと比較的限定的だったのに対し、9月9日は1億2,020万ドルへ増加。9月10日は2億8,260万ドルまで膨らみ、この期間で最大の1日流出となった。
銘柄別ではARKB(ARK 21Shares Bitcoin ETF)の流出が目立つ。9月10日だけで1億6,430万ドルの資金流出を記録し、同日の流出の最大要因となった。多くのファンドが資産流出となる中、Morgan StanleyのMSBTはこの期間で唯一、小幅ながら純流入を確保した。
市場価格も投資家心理に呼応した。売り局面でビットコインはおおむね8万ドル近辺から下で推移し、解約圧力が強まるにつれて7万7,000ドル付近まで下落した。
1月の上場(2024年)以降、現物ビットコインETFの累計純流入は約551億7,000万ドル。ETF全体の運用資産残高は約975億ドルで、ビットコインの時価総額の約6.28%に相当する。
一方、2026年は資金フローが弱く、年初来の純流出は約10億7,000万ドルと、流入を上回る資金が流出している。直近3週間は合計で約38億ドルの純流入があり改善の兆しも見えていたが、今回の売りはその一部を吸収したにとどまる。注目されたのは反転の速さで、週次で約10億ドルの流入から約4億5,000万ドルの流出へ、同一週内で急変した。
フロー動向が示唆する点として、ARKBに流出が集中したことが挙げられる。ARK Invest系の商品は成長志向でリスク許容度の高い投資家を引き付けやすく、その層が一斉にポジションを落とした可能性がある。さらに、3日間で均等に売られたのではなく9月10日に偏って流出が集中した点は、段階的な見直しというより、ある局面で心理が臨界点を超えたことを示す動きといえる。